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8/8(土)日本酒試飲会に参戦してくださる蔵元さん紹介 その5

【8月8日(土)日本酒試飲会にお越しくださる蔵元さん その5】


★磐城壽 鈴木酒造店さん


私が24歳か25歳くらいの時でした。
大阪・茨木市北部の山の某所で、造り手さんが集う懇親会みたいなのがありまして。
ちょっとご縁を頂き、参加させてもらいました。

もう約20年くらい前になるんですよねー。懐かしい。

その集いには、大黒正宗の井上ご夫妻(確かこの時は独身やったかな?)や、梅乃宿時代のハーパーさん。大門酒造時代の横道さんなど、今から考えても凄いメンバーだったと思います。

そこに、とにかく髭面で、どう見てもオッサンとしか見えないひとりの男が。

2人で話をしていると、どうも私と同い年だと。


同い年というだけで親近感が湧いてしまうので、話は盛り上がる盛り上がる。
盛り上がるといっても、その男は「わっはっはーー!」という爆笑派ではなく、ホント真面目。
真面目トークで盛り上がりました。


その会話の中で、「俺の実家は福島県の浪江ということで酒を造っている。磐城壽という酒なんだ」と。


髭面の男。鈴木大介。


初めて会った時、鈴木大介は奈良県の「梅乃宿酒造」さんで修行をしてました。
近々蔵に戻って、浪江で酒を造るって行ってましたね。あ-、懐かしい。


それから数年。

私は会津若松の「会津娘」の髙橋亘と出会います。
彼との話の中でたまたま、

「福島県の酒蔵さんで会ったことがある蔵の人がいる。同級生で、鈴木大介って言うんです」というと、髙橋さんが、


「東京農大の同級生ですよ!」と。

ん~、シブすぎる。なんという繋がりだ。こんなことあるのか!
人人とが繋がっていくって、めちゃくちゃ面白いもんやなー。


で、それからしばらくして。


「会津娘」髙橋さんが大阪に来るっていう時があって、その前日にたまたま髙橋さんが「磐城壽」鈴木さんと酒を飲んでたらしいのです。その時に髙橋さんが本気か冗談なのか分かりませんが、


「俺、明日大阪に行くんだけど、大介も大阪に行くか?」って鈴木さんに聞いたんですって。そしたら、


「行く」と鈴木さん。


え~~~!マジ!どれだけ即答やねん!
福島から大阪!遠いぞ!即答!マジ!
隣町に行くレベルじゃないですから!


ということでですね、鈴木さんは髙橋さんと大阪に来てくれたのでした(笑)


何年ぶりかの再会でしたねー。


ね、なんか繋がるって面白くないっすか?


それから数年後。私は福島県浪江の鈴木酒造店さんを訪問します。



小さいながらも精米所があって。
自家製の急冷道具があって。
普通に地元の人がお酒を買いにきていて。
毎年新たなるチャレンジをしている小仕込み部屋もあって。
熟成に力を入れている内緒の貯蔵庫があって。
横に長い縁側のある母屋で、鈴木さんのお母さんが入れてくれたお茶を飲ませてもらったり。
自家製の三五八(麹で漬けたお漬け物・郷土料理)を頂きながら磐城壽のお酒を試飲したり。

「ラベルを変更しようと思ってる」と、新たなラベルデザインを見せてもらったり。

蔵の目の前にある請戸漁港を2人で歩たり。

「ウチは漁師の祝い酒なんだ」と鈴木大介はアツく語ってくれました。

漁港の前にあった食堂で食べた、請戸漁港で水揚げされた魚は旨かった!



その全てが無くなってしまった。


3.11東日本大震災。
震源地を聞くと、まず浮かんだのは鈴木大介。

すぐ電話。
繋がるはずが無い。
何度も電話。ひたすら電話。
繋がらない。
これからも時間があれば時間問わずに電話。


「プルルルル」
コールが鳴った!
「もしもし」と、鈴木さんの声。「生きてたのか!良かった!」


「今、原発が爆発して、避難している最中で・・・プーップーッ」電話が切れてしまった。
でも、生きていたことが分かった!すぐさま心配していた福島県の蔵元さんみんなに電話して、生きていた事を伝えました。


そこから時間が経過。
「酒造りを再開する為に、関西に行く」と、鈴木大介。

3.11から1ヶ月も経ってません。

どれだけ前向きなのか。


その道中、忘れられない事がありました。

「ウチの蔵の酵母が残ってたんですよ。冷凍保存して預けていたことをすっかり忘れてたんですが、その事を電話で聞いた時に『よし、磐城壽の味を復活できるぞ』と。だからすぐにでも関西に行きたかった」と。

阪神大震災を乗り越えて復活した「大黒正宗」安福又四郎商店さんに行く為に。

大黒さんに到着。

責任者の井上さんに蔵を案内してもらいながら、きっといろんな話をされたんじゃないかと思います。

それから1年も経たないうちに、山形県で廃業予定の蔵を多大なる借金をして購入し、見事に酒を復活させてくれました。

浪江から当店にお酒が届くと、その荷物は海の塩の香りがするんです。

紫外線を防ぐ為に鈴木さんのところは1本1本新聞紙で巻いて箱に入れて送ってくれるんですけど、きっとその新聞紙に海側から蔵に吹く海風の香りが染みついてたのかもしれません。

それが!山形からお酒が届いた時にも同じ「海の塩の香り」がしたんです!
もうね、絶対ウソやろ!って言われるんですけど、ホントなんです。驚きました。

ま、きっと錯覚だったのかもしれませんが。

お酒ももちろん速攻開封して飲みました。そしたら!

浪江の時の酒の味がしたんですよ!かっこ悪いですが、泣きました。猛烈に泣きました。嬉しかった。ホント嬉しかった。

その事を鈴木さんに電話で伝えたら、「実は私も出来上がった新酒を飲んだ時に、浪江の時と同じ味がしたんですよ」と。
あの時はホントに嬉しかったなー。今でも泣きそうになるけど。


そこから現在まで、鈴木大介は懸命に生きてます。
生かされている意味を自分に問いかけながら。

初めて出会ってから約20年。
何度会ったか分かりません。
私と同級生とは思えない程に努力家。

経験しなくてもよかった事を経験してしまった。ただ、この経験は鈴木大介というひとりの人間を更に大きくしてくれたのかもしれません。ホント凄い。ひとりの男として尊敬しています。

真面目な男、鈴木大介。
試飲会には鈴木さんが来阪してくださいます。


実は面白い事がたくさんあります。
ここに書くと鈴木さんからクレームが入るので書きませんが、このへんは個人的に私に聞いて下さい(笑)いや、それでも怒られるな(^_^)

去年、小さなタンク1本分のお酒をお願いしました。
夏に蔵にお伺いして、使用する酵母・お米など、打ち合わせしました。
そして、出来上がったお酒なんですが、打ち合わせしたのに酵母も米も全然違ってたんです!

「えー!」って思ってすぐに連絡すると、鈴木さんが、
「そうなんです、ちょっとやってみたいことがあったんで、かどやさんのタンクでやってみました」と(笑)

びっくりしたけど、さすがスズキダイスケ!オモロすぎます。
スズキダイスケらしさが出てます(笑)

いやー、人って面白いなー。付き合ってみないと分からないわ(^_^)

8/8試飲会では、造ってもらったこのお酒も登場予定。

現在、マイナス4度の氷温貯蔵庫にて冬眠しております。
磐城壽ブースで是非とも「あー、これが例の酒ですね」と言ってみて下さい(笑)
スズキダイスケに会いに来て下さい。
待ってます!!!

 

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